アトラスから5月17日に発売のPS2用RPG『オーディンスフィア』の感想・レビューです。

【オーディンスフィア】
公式サイトAmazonで予約・購入発売元:アトラス
開発:ヴァニラウェア
発売日:5月17日
ハード:PS2
■北欧神話を元にした王道A・RPG
ワーグナー作曲の楽劇「ニーベルングの指環」をモチーフにしたA・RPG。5つの災厄によって滅びると予言された地を舞台に、5人の主人公それぞれの視点から物語が描かれる。開発は『プリンセスクラウン』を制作したヴァニラウェアが手掛ける。販売はアトラス。コンポーザーは『FF12』や『FFT』などでお馴染みのベイシスケイプの崎元仁氏が担当。
■2D調の特徴的な見た目
まず最初に目に留まるのはグラフィックだろう。2D調ではあるがキャラクターや背景などはポリゴンで形成し、敢えてカメラを立体的に動かさないことで、平面で横スクロールしているかのような2次元のドット絵とは異なる独特の雰囲気を生み出しているようだ。北欧神話をモチーフにしているということで、絵画のような色使いで神秘的な世界を表現している。まずはグラフィックからこの作品にグイグイと引き込まれてしまった。
■ゲームの展開も独特
ゲームを始めると、まず本棚が並ぶ小部屋で1人の少女を操作することになる。床には本が落ちており、それが各キャラクターが描かれた本という設定になっているようだ。本を拾い上げて椅子に座って読むことで、キャラクターの物語が始まる。最初は1冊しかないのだが、恐らく話が展開するにつれて本が増えていくのだろう。"本の中身"は章で小分けにされており、イベントシーンごとに章が展開していく。
イベント中は勿論のこと、フィールドのNPCを含めてフルボイス。演劇風ということもあって、"クサい"セリフもばんばん出てくるので、受け付けない人も居るかと思われる。歯が浮くようなセリフを連発するので、筆者も色んな所がムズ痒くなってしまった。演劇やコテコテの王道モノが好きな人には好評なのかも。
フィールドは使いまわしが多いので、いくら独特なグラフィックでも長時間遊んでいるとさすがに飽きがきてしまうであろう。幸い、フィールド間を移動するときのローディングは早いので移動面でイライラすることは無かった。
■肝心の戦闘もやはり独特
戦闘の印象は駄目な部類であった。筆者がアクション系の戦闘で最も重要な要素であると考える"気持ちよさ"が感じられず、ボタンを押したときのレスポンスや攻撃モーションも、感触がよろしくないのだ。攻撃にはpowゲージを消費し、powが無くなると一定時間動けなくなるペナルティもある。powゲージは自然回復するのだが、これが攻撃のテンポを著しく悪くしており、敵が次々と出てくる割にはバッサバッサとなぎ倒していくことが難しく、どこぞの武将のように「倒しまくって気分爽快!」という風にならないのである。
しかしシナリオが進み、遊びの要素が増えるにつれて、戦闘に対する認識が誤っているのではないかと思い直すことになる。敵を倒すとフォゾンという発光体が発生し、それを吸収することで武器がパワーアップする。また、フォゾンを吸収することで専用のゲージが貯まり、サイファースキルを使用することができるようになる。サイファースキルは通常攻撃より遥かに強力で、フィールド広域に効果がある。武器を強化すれば新たなサイファースキルを習得していくので、フォゾンをしっかりと吸収していれば武器も強くなり、サイファースキルも使えて2度おいしい。
また、アイテム要素の1つにマジックミックスがある。レシピを入手し、フラスコのようなアイテム"マテリアル"と他のアイテムを掛け合わせて調合することによって、新たなアイテムを作り出せる。調合で作った攻撃アイテムはサイファースキルと同じく使い勝手がよく、サイファースキルと併せて使えば複数の敵をアッサリと一掃できてしまう。マジックミックスを行うことでもフォゾンが発生するので、材料を揃えてガンガン調合してアイテムを作り出し、便乗して武器も強化していくことができるのだ。
雑魚敵はなるべく対複数にならないように、ボタン連打での攻撃は控え、確実に1匹ずつ仕留めてフォゾンを吸収していく。ダメージを受けたら食べ物で回復し、expを得てキャラクターを成長させる。アイテムを拾えば直ちに有効なアイテムを調合して戦力にする。そうやってしっかりと下準備を重ねて強い敵やBOSSに挑むと、単純なボタン連打とは比べ物にならない程に楽になる。逆に言えばサイファースキルも使用できず、ロクなアイテムも無い状態で大量の敵が出てきたり、BOSSに突入するとかなりの苦労を要する。
戦闘自体には面白みを見出せなかった筆者だが、サイファースキルとマジックミックスをいかに本番で活用するかという"前準備と過程"こそがゲームプレイの肝であり、楽しむべき部分なのではないだろうかと思い直したのだ。いつでもフィールドに入る直前の状態にリセットできることからも、開発者もそのような意図で設計したのではないだろうかと考えた。
■いくつかの問題点
気になった点といえば、画面全体に対するキャラクターの大きさが一般的な他のゲームと比べてかなり大きめで、画面外からの攻撃に対処し辛いということ。目の前の敵を攻撃中に、画面外の見えない敵に攻撃を中断されイラッとくる場面が何度かあった。画面右上のミニマップに敵の飛び道具が表示されるのだが、それを見ても非常に避けづらい。本作の前身でもある『プリンセスクラウン』も同等であったようで、これが同社の特色の1つなのだと割り切るしか無いだろう。
他に、オブジェクトやエフェクトの表示量が多くなると極端に処理落ちする点もある。大量の敵に対してサイファースキルと攻撃アイテムを同時に使用した時などは、演出とはかけ離れたフレームレートの低下を感じる。ここは調整次第でもう少しどうにかなったのではと疑問を抱いた。
■全ては壮大な演劇を楽しむために
「ニーベルングの指環」をモチーフにしたとあって、世界観や設定などはしっかりと作り上げられており、細かいところで小さな疑問点はあるものの、全体的にはしっかりとまとめられている印象だ。前述した通り、戦闘バランスも単純に攻撃を連打しているだけでは打開できない骨太さも併せ持っている。まだ1人目の主人公を軽く触っただけだが、全体のボリュームも相当なものになりそうだ。グラフィックに始まり、成長システムから戦闘まで全てが独特なので、肌にあわないユーザーには徹底的に拒絶されるかも知れない。北欧神話の神々の名を聞くだけでワクワクしてしまったり、ありきたりなゲームに飽き気味のユーザーは是非。
(のんたん)
■2D調の特徴的な見た目
まず最初に目に留まるのはグラフィックだろう。2D調ではあるがキャラクターや背景などはポリゴンで形成し、敢えてカメラを立体的に動かさないことで、平面で横スクロールしているかのような2次元のドット絵とは異なる独特の雰囲気を生み出しているようだ。北欧神話をモチーフにしているということで、絵画のような色使いで神秘的な世界を表現している。まずはグラフィックからこの作品にグイグイと引き込まれてしまった。
■ゲームの展開も独特
ゲームを始めると、まず本棚が並ぶ小部屋で1人の少女を操作することになる。床には本が落ちており、それが各キャラクターが描かれた本という設定になっているようだ。本を拾い上げて椅子に座って読むことで、キャラクターの物語が始まる。最初は1冊しかないのだが、恐らく話が展開するにつれて本が増えていくのだろう。"本の中身"は章で小分けにされており、イベントシーンごとに章が展開していく。
イベント中は勿論のこと、フィールドのNPCを含めてフルボイス。演劇風ということもあって、"クサい"セリフもばんばん出てくるので、受け付けない人も居るかと思われる。歯が浮くようなセリフを連発するので、筆者も色んな所がムズ痒くなってしまった。演劇やコテコテの王道モノが好きな人には好評なのかも。
フィールドは使いまわしが多いので、いくら独特なグラフィックでも長時間遊んでいるとさすがに飽きがきてしまうであろう。幸い、フィールド間を移動するときのローディングは早いので移動面でイライラすることは無かった。
■肝心の戦闘もやはり独特
戦闘の印象は駄目な部類であった。筆者がアクション系の戦闘で最も重要な要素であると考える"気持ちよさ"が感じられず、ボタンを押したときのレスポンスや攻撃モーションも、感触がよろしくないのだ。攻撃にはpowゲージを消費し、powが無くなると一定時間動けなくなるペナルティもある。powゲージは自然回復するのだが、これが攻撃のテンポを著しく悪くしており、敵が次々と出てくる割にはバッサバッサとなぎ倒していくことが難しく、どこぞの武将のように「倒しまくって気分爽快!」という風にならないのである。
しかしシナリオが進み、遊びの要素が増えるにつれて、戦闘に対する認識が誤っているのではないかと思い直すことになる。敵を倒すとフォゾンという発光体が発生し、それを吸収することで武器がパワーアップする。また、フォゾンを吸収することで専用のゲージが貯まり、サイファースキルを使用することができるようになる。サイファースキルは通常攻撃より遥かに強力で、フィールド広域に効果がある。武器を強化すれば新たなサイファースキルを習得していくので、フォゾンをしっかりと吸収していれば武器も強くなり、サイファースキルも使えて2度おいしい。
また、アイテム要素の1つにマジックミックスがある。レシピを入手し、フラスコのようなアイテム"マテリアル"と他のアイテムを掛け合わせて調合することによって、新たなアイテムを作り出せる。調合で作った攻撃アイテムはサイファースキルと同じく使い勝手がよく、サイファースキルと併せて使えば複数の敵をアッサリと一掃できてしまう。マジックミックスを行うことでもフォゾンが発生するので、材料を揃えてガンガン調合してアイテムを作り出し、便乗して武器も強化していくことができるのだ。
雑魚敵はなるべく対複数にならないように、ボタン連打での攻撃は控え、確実に1匹ずつ仕留めてフォゾンを吸収していく。ダメージを受けたら食べ物で回復し、expを得てキャラクターを成長させる。アイテムを拾えば直ちに有効なアイテムを調合して戦力にする。そうやってしっかりと下準備を重ねて強い敵やBOSSに挑むと、単純なボタン連打とは比べ物にならない程に楽になる。逆に言えばサイファースキルも使用できず、ロクなアイテムも無い状態で大量の敵が出てきたり、BOSSに突入するとかなりの苦労を要する。
戦闘自体には面白みを見出せなかった筆者だが、サイファースキルとマジックミックスをいかに本番で活用するかという"前準備と過程"こそがゲームプレイの肝であり、楽しむべき部分なのではないだろうかと思い直したのだ。いつでもフィールドに入る直前の状態にリセットできることからも、開発者もそのような意図で設計したのではないだろうかと考えた。
■いくつかの問題点
気になった点といえば、画面全体に対するキャラクターの大きさが一般的な他のゲームと比べてかなり大きめで、画面外からの攻撃に対処し辛いということ。目の前の敵を攻撃中に、画面外の見えない敵に攻撃を中断されイラッとくる場面が何度かあった。画面右上のミニマップに敵の飛び道具が表示されるのだが、それを見ても非常に避けづらい。本作の前身でもある『プリンセスクラウン』も同等であったようで、これが同社の特色の1つなのだと割り切るしか無いだろう。
他に、オブジェクトやエフェクトの表示量が多くなると極端に処理落ちする点もある。大量の敵に対してサイファースキルと攻撃アイテムを同時に使用した時などは、演出とはかけ離れたフレームレートの低下を感じる。ここは調整次第でもう少しどうにかなったのではと疑問を抱いた。
■全ては壮大な演劇を楽しむために
「ニーベルングの指環」をモチーフにしたとあって、世界観や設定などはしっかりと作り上げられており、細かいところで小さな疑問点はあるものの、全体的にはしっかりとまとめられている印象だ。前述した通り、戦闘バランスも単純に攻撃を連打しているだけでは打開できない骨太さも併せ持っている。まだ1人目の主人公を軽く触っただけだが、全体のボリュームも相当なものになりそうだ。グラフィックに始まり、成長システムから戦闘まで全てが独特なので、肌にあわないユーザーには徹底的に拒絶されるかも知れない。北欧神話の神々の名を聞くだけでワクワクしてしまったり、ありきたりなゲームに飽き気味のユーザーは是非。
(のんたん)
まあ…大体は書いてある通り…かな?
確かに戦闘は最初はアレで後半からは爽快になるよ
まあ俺は楽しいと思う……といってもまだ全然途中だが